2026.05.08 研究

研究紹介:北極海の海氷の厚さを衛星データから推定する新手法を開発

理科教育コース・科学技術教育コースの木村詞明准教授と,東京大学大気海洋研究所の羽角博康教授は,人工衛星観測データを用いて北極海の海氷の厚さを推定する新しい手法を開発しました。

 

【概要】
本研究では,海氷の動きを過去に遡って追跡し,「いつ・どこで生まれたか」を特定,その後の移動経路に沿った気象条件に基づいて海氷の成長量を計算することで海氷厚を推定しました。推定結果は現場での実測データとよく一致し,手法の有効性が確認されました。
本手法により,既存の海氷厚データの精度を大きく向上させ,北極海における日々の海氷厚をこれまでにない精度で把握できるようになりました。

 

【今後の波及効果】
本研究成果をもとに作成した海氷厚データが国立極地研究所のArctic and Antarctic Data archive System(ADS)を通じて公開され,可視化システムVISHOPにより北極海全域の海氷厚分布をほぼリアルタイムで閲覧できるようになります。
本研究成果は,2026年4月23日付で欧州地球科学連合(European Geosciences Union)の国際学術誌The Cryosphereに掲載されました。

 

【論文情報】
掲載雑誌:The Cryosphere
URL:https://tc.copernicus.org/articles/20/2331/2026/
論文名:Estimating Arctic sea ice thickness from satellite-based ice history
DOI:10.5194/tc-20-2331-2026
著者:木村詞明,羽角博康

 

【データ公開URL】
数値データ:https://ads.nipr.ac.jp/dataset/A20260409-001
可視化公開:https://ads.nipr.ac.jp/vishop/#/monitor/type=jaxa&region=NP&product=SIT

 

 

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