本気で学び続ける教員になろう
教職大学院は高度専門職業人養成としての教員養成に特化した専門職大学院です。
常に高知県の教育課題に向き合い、学校教育に関わる理論と実践の融合を図ります。
『高知大学教職大学院のさらなる発展・充実』
本学の教職大学院(高知大学大学院総合人間自然科学研究科教職実践高度化専攻)の設置は国立大学としては最も後発の平成 30 年4月でしたが、むしろそのことを活かし、先発の教職大学院で意識された課題に先取りして対応する体制で設置することができました。高知県教育委員会や高知県内の市町村教育委員会との強力な連携と支援、ならびに高知県教育関係者の絶大な教育研究協力を戴き、高知県にある国立大学の教職大学院として、高知県の教育を新しく創造していくことができる高度な教員の育成をめざして教育研究活動を充実させてきました。そして、このたび令和4年度4月に、最近の社会を取り巻く現状や高知県の教育における新たなニーズに対応し、教育研究をさらに発展・充実させるべく、「学校マネジメントコース」「授業実践コース」「特別支援教育コース」の3コース体制で本専攻を設置拡充いたしました。これまで暖かいご支援とご協力を頂きました皆様に、ここで改めて、深く感謝申し上げます。
このたびの設置拡充において、2つの基本理念「理論と実践の融合(教育/教育実践を科学する)」と「高知県の教育課題の解決に資する学び」は本専攻の不易の理念として再設定しております。この理念をさらに新たな現状やニーズに対応して具現化すべく、コース体制や教育課程の編成や指導体制などの刷新を図りました。中でも次のような特色あるカリキュラムを拡充・新設いたしました。
① 教科領域科目の拡充
教科授業の学習指導の高度化を図るため、授業実践コースに国語、算数・数学、社会、理科、英語の5教科の学習指導に関する科目を新設しました。
② 「高知県の学校教育の現場」を意識した授業科目の配置
高知県の地域的課題や教育の実態を把握し、データサイエンスなどの手法で分析して課題解決を探る授業を専攻共通の必修科目として配置しました。また、3コースすべてに、各コースの視点から高知県の教育実態を分析し課題解決の方途を探っていく授業を専門科目として配置しました。
③ 現代的・地域的課題に応えるデジタル教育科目の新設
高知県教育の重点課題でもあるデジタル教育を開発・実践できる教員を育成するため、共通科目と授業実践コース専門科目に、ICT を活用する教育活動や学習指導についての授業を新設しました。
院生の教育実践研究の課題や成果を大学内外の教育関係者に公開し協議する「土佐の皿鉢ゼミ」を8月と2月に年2回開催いたします。皆様に是非ともご参加いただき、設置拡充の効果を評価いただくとともに、高知大学教職大学院への入学の検討もむくめ、本専攻の高度な教員養成と高知県の教育課題の解決に協働して参画くださることを期待しております。